東京で声楽レッスンを受けてみたいけど、どんな教室があるのかな。うちの近くから通える距離でいい声楽教室がないかな?と思っている方、多いのではないでしょうか?
東京都内にある声楽に特化した教室は下記のようにたくさんあります。
東京都内で声楽レッスンが受けれる声楽教室ピックアップ
東京都の個人声楽教室
ヴァンクール音楽院
宮地楽器 東京都の音楽教室
プルメリア音楽教室
小林音楽教室
声楽教室アルル
マエストーラ音楽院
私は、自分自身が音楽教室を運営している声楽講師なので、学ぶ人にとっての利点を踏まえつつ教室の良し悪しの判断材料をみることが出来ます。
それでは、声楽教室を選ぶ時、どんな点を見れば良いのか、またどんな点に注意すれば良いのかを見ていきましょう。
本記事の内容
声楽教室を選ぶときに考えなくてはいけないこと
目的ごとに最適な声楽教室がある
目的のタイプ別に見る、声楽教室の選び方
目次
1あなたはどうして声楽レッスンを受けたいのですか?
まず最初に。
あなたはどうしてで声楽レッスンを受けたいのですか?
などなど、たくさん動機はあると思います。
この動機が明確になってからでないと、あなたいとっての最適な声楽教室を見つけることは難しくなります。
あなたにとっての最適な声楽教室とは、あなたが持っている悩みを解決してくれる声楽教室のことだからです。
では、タイプ別に見ていきましょう。
A.オペラ歌手やプロの歌手になりたいから、音楽大学の声楽科を受験したい。
オペラ歌手やプロの歌手になるために音楽大学に通うことが必須かと言われればそうでもありませんが、やはり音楽大学に通うことが一番の近道ではあります。(この記事で言うところのプロの歌手とは、クラシック声楽の歌手のことです)
音楽大学に通うと、技術的な習得ができるという点に関してはもちろんですが、環境や人脈を得ることができる、と言う点においてもとても有利に働きます。
音楽大学に行きたい、という目的のために声楽教室を探している方は、「音楽大学進学コース」を掲げている声楽教室を選ぶ方が無難です。
例えば、個人でやっていらっしゃる声楽教室に通っても音楽大学を受験するレベルの技術は身につきます。しかし、音楽大学受験は声楽だけが受験科目ではありません。楽典やソルフェージュ、副科ピアノなど、必要な能力は多岐に渡ります。(そのあたりの情報をまとめた過去記事はこちらかご覧ください)
また、音楽大学に限らず、昨今の大学は毎年毎年目まぐるしくシステムや学科に関する変更を行っています。そういう情報をしっかりと把握し、志望する大学の受験傾向などをしっかりと抑えているのは、音楽大学受験を前提としたコースを開設している音楽教室です。
そう言う意味でも、個人教室ではなくある程度の規模のある教室を選ぶのがベターだと言えます。
B.趣味として、高尚な気分になれるオペラやクラシック声楽を習ってみたい。
このタイプの方はどの音楽教室に行ってもある程度は満足できるのではないかと思います。
あとは講師との相性と、お金との相談になります。
安くレッスンを受けたいのであれば、直接個人の先生に習うことが出来る東京都の個人声楽教室から最寄りの場所でレッスンしている先生を探すのもいいでしょう。あとはサイタなどの講師と生徒マッチングサイトで探すという方法もあります。
こういうサイトの良いところはレッスン料金が安いところですが、レッスン料金体系やレッスン場所などが不透明であるところが難点です。
また、先生が登録制で講師登録しているということは、個人でレッスン教室を構えているわけではないということなので、レッスン場所は外部の音楽スタジオを使用する場合が多いです。ただし、東京都内のレンタルスタジオであればそんなに問題になる点ではありません。むしろ楽器のメンテナンスが行き届いていたりして、外部スタジオの方が環境は良い場合もあります。ただ、レッスン料金は安くても、そこにスタジオ料金が別料金として上乗せされることがあるのでその辺は注意しなくてはいけません。
また、遅刻など不測の事態が起きた際に、講師が好意で少し終了時間を伸ばそうなどと思っても、スタジオの使用時間に制限があるのでできなかったりもします。自由度が低いのが難点です。振替レッスンやキャンセルの際のキャンセル料金なども、スタジオの規約に準ずるので融通がきかないことが多いです。
声楽レッスンの良し悪しをある程度自分で判断できる経験者ならこちらのマッチングサイト的なホームページで講師を探すのもアリだと思いますが、初心者には少し難易度が高いかもしれません。
以上、マッチングサイト系の利点難点をまとめると
1.レッスン相場がどのくらいなのかがわからないので言い値を受け入れてしまう傾向にある。
2.先生が一人。運営している母体があるわけではないので、何かトラブルになった時に困る。また、トラブルになりそうだな・・・と思うので先生に対してあまり強く要求できない。
3.先生が音楽教室に在籍していないということは、定期的にレッスンを提供できる環境にないことも多い。つまりは演奏家としての仕事が前提にあり、空き時間を利用してレッスンを行っている。先生のスケジュールに合わせたレッスンになるため、自分のスケジュールを優先させたい人には不向き。
逆に言えば現役の舞台に立つ歌手にレッスンを受けられるので、ある程度自分の自由がきく人ならばOK。現役のプロの歌手に習っているという優越感を得ることができる。言うまでもないが、その優越感とレッスンの満足度とは別物。
C.心からクラシック声楽やオペラを愛していて、聞くのも歌うのも大好きだからもっと歌えるようになりたい
音楽愛好家の方は2分化する傾向にあると思います。名声やキャリアがある演奏家のレッスンを受けたいと願う人。一緒に自分の好きな分野の音楽を楽しみながら教えてくれる先生のレッスンを受けたいと願う人。
どちらにしても自分が好きな作曲家を得意としている講師のレッスンを受けることができれば、あなたの欲求は満たされることになります。
クラシック声楽は大きく分けて言語的にはイタリア系、ドイツ系、フランス系、ロシア系に分かれます。
そしてそれぞれに、オペラからの曲(アリアなど)と歌曲があります。
傾向的に見れば、イタリアものに限らずオペラが好きな人とドイツリートに代表される歌曲が好きな人に大きく2分されます。
言語的な専門も大事ですが、どちらかといえばオペラを専門としているか、歌曲を専門としているかで講師を見分けたほうが良いです。歌い方としては言語による差異よりそちらの差異の方が大きいからです。
シューベルトのリートをこよなく愛する愛好家がパヴァロッティばりのイタリアベルカント!!っという講師に着くのは間違いとは言い切れないがなんだか違和感を感じると思います。厳密にいえばアリアとリートは発声方法が違い、それはイタリアもの、ドイツもの、フランスもの、などと言われる作曲者の作風によっても違います。自分がやりたいものが確固としているのであれば、それに最適な講師を選ぶのが賢明です。
D.なんとなく趣味を持ちたい
割といらっしゃるのが何か趣味を持ちたくて・・・という方。
音楽の中でも声楽というのは初期費用がかかりません。楽器を買わなくてはいけないわけではないし、趣味でやる程度ならばピアノすら必要ないくらいです。
YoutubeやCDなどの音源で音や言葉を覚えてレッスンに来るというパターンの人もいます。となれば、そういう練習方法でも「良し」としてくれる講師と出会えるかどうかが問題となります。
ほとんどの講師はその練習方法でも趣味でやるのならば問題ないとするでしょう。ただ、私見ですが、年配の指導者になるほど型にはまったレッスン方法を生徒に勧める傾向にあります。ピアノや鍵盤があって「当たり前」。その環境ができて初めて音楽に関するレッスンを開始できる。そう思っている先生がいるのも事実です。特にこの考えの講師は地方に住んでいる講師ほど顕著です。
東京都の住宅事情を考えると、趣味のためだけに楽器を買い、その楽器を演奏するために防音設備を整え・・・としていると、お金がどんどん出て行ってしまいます。この先どのくらい続けるかわからない趣味のためにウン百万円の投資をする、というのは、少し躊躇してしまいますよね。
道具を揃えるのは、後からでも大丈夫。とりあえず楽譜を準備することができれば、声楽レッスンは始められます。
趣味で始めたい、という方はこのレッスン方法でも大丈夫だという講師の方を探すと良いですね。
E.合唱団に入っていて、もっと指導者の指示に従えるように歌唱力の基礎を身に付けたい
これも結構多い声楽レッスンの開始理由だと思います。合唱団に入ってから自分の声がなかなか通らない(音量)。正確な音が出せない(音程)。高い音になると出なくなる、もしくは汚い声になる(高音)という問題に悩む方は多いです。
合唱の発声とオペラアリアや歌曲の発声も厳密には少し変わってきます。大勢で歌うことを前提とする歌唱とソロもしくは少人数で歌うことが前提になるオペラアリアでは、求められる声の質感が違うというのはなんとなくわかりますね。
合唱団でしっかりと歌えるようになりたいという理由でレッスンを受けたい方はどちらかというと歌曲を専門にする講師についた方が良いとは思いますが、オペラアリアが専門の講師でも全く問題はありません。基本的な発声の根幹は同じですし、そこから「合唱特有」の声質に持っていくことは難しいことではないので、どんな講師についても、「発声の基礎」をきちんと教えてくれる講師であれば大丈夫です。
2自分の目的にかなった講師がいる声楽教室を選ぶ
さて、自分がどんな目的で声楽レッスンを始めたいのかという理由はある程度明確になったでしょうか?
そこから、自分の目的にかなった講師がいる声楽教室を探していくことになります。
1講師と生徒のマッチング系のサイトで講師を探す
まず最初に出てきた講師と生徒のマッチング系のサイト。こちらは重複しますが、ある程度経験がある型におすすめです。自分で講師の良し悪し、レッスンの良し悪し、自分の希望にあったレッスンを受けられる環境なのかどうかを判断できる型でしたら、価格の面からもこの方法でレッスン教室を探すのはアリだと思います。逆にいうと、初心者さんやしっかりとしたサポート体制のあるところで学びたいという方にはあまり向いていないかもしれませんね。
大手の楽器店が運営する音楽教室で講師を探す
次に、大手の楽器店が運営する音楽教室。YAMAHAさんとかカワイ楽器さんとか宮地楽器さん島村楽器さんなどですね。
こちらは母体が楽器屋さんなので、バックアップやサポート体制は整っています。色々なジャンルのコースもありますし、どのジャンルの歌を習おうか明確に定まっていないな、という方はこういう大手の教室から始めてみるのも良いかもしれません。
ただ、楽器店さんは、本来の事業目的はあくまで「楽器を売ること」ですので、器楽に力を入れています。また、多くの支店がある中で、最低限同レベルのレッスンを行うためにレッスンを画一化したりカリキュラム化したりしている部分もあります。
その中で個人個人に合わせた声楽レッスンの充実ということにどの程度の力を割いているのかは、各店舗によってばらつきがあります。
趣味やスタートとして、大手の楽器店さんで学び始めるのは問題ないですが、ずっとそこで学び続けるかどうかというのは、少し?な部分もでてきます。
また、楽器店さんのレッスン室は多くがその楽器店が扱う防音室です。大きなサイズの防音室でも声楽レッスンに十分な広さがあるとは言いにくいですし、天井高が圧倒的に低いので窮屈な感じを覚える方もいるかもしれません。
レッスン室の環境というのはレッスンを続けるモチベーションにも繋がってきますので、この辺も一度体験してみると良いでしょう。
さらに大手の音楽教室さんは声楽レッスンの相場としては少々割高にレッスン料金が設定されています。その分サポート体制は整っていますが、こちらも考慮に入れておいた方が良いでしょう。
町の音楽教室的な、小規模の音楽教室で講師を探す
そして、次に検討対象に入ってくるのが、町の音楽教室的な、小規模の音楽教室です。10人前後の講師が在籍していて、支店が1〜5つくらいある、という程度のレッスン教室でしょうか。
こちらはもう教室によってレベルもレッスン料金も千差万別ですので、一概には言えませんが、ほとんど個人教室と同じようなものだと考えてもらっても問題ないと思います。
ただ、個人の先生が運営している教室よりはある程度規模があるので、発表会などは華やかになります。また、個人教室と違って、何かトラブルがあった時に事務局が間に入るので、先生との個人的なトラブルにはなりづらいです。
このタイプの教室は、まずどんな講師が在籍しているのか、在籍している生徒さんはどんなレッスンを受けているのか、がわかるといいですね。
自分の希望にあったレッスンをしてくれる講師が在籍していて、その講師を指名することができるのか。(名前があるだけで稼働していない講師がいる場合もあります)この部分が明確になればあとは大手や外部スタジオを使う音楽教室よりも融通がききやすく、通いやすいと思います。
ただ、大手ほどの手厚いサポート体制が整っているわけではないところがほとんどですので、バランスを見てみることが大切です。
自分が受けたいレッスンはなんなのか。
最低限どのようなサポート体制があるのか。
月謝や料金体系は明確か。
自由度はどのくらいか。
講師との相性を確かめられるか。
などなど。
自分の目的をしっかりと確認した上で、その目的にあった教室探しをしましょう。
3まとめ
ある程度経験があって自分で講師の力量や相場が図れる方〜講師と生徒のマッチング系紹介サイトで先生を探すのもあり
趣味として高尚なクラシック音楽を習ってみたい〜著名な声楽科や経歴が華やかな講師に直接レッスンをしてもらうのもあり(高額になる)
クラシック愛好家〜自分の好みを専門とする講師を探すべし。個人教室でも小規模教室でも良し。
初心者、趣味を持ちたい方〜大手音楽教室から始めてみるのも手。ただ、「声楽レッスン」に関しては大手レッスン教室はレッスン時間や料金などの面から割高になる。楽器のメンテナンスなどのアフターフォローが必要な分野ではないので、小規模教室で学ぶ方が利点は多い。
合唱団で上手に歌えるようになりたい方〜個人教室、小規模教室がオススメ。先生との人間関係などに悩みたくなければ小規模教室がオススメ。魅力的な先生だと思えれば個人教室でもOK。